認知症は人生100年時代の深刻な社会問題です。
今回は認知機能低下を予防するためのゲームについて。
認知症になると、記憶力や判断力、思考力などが低下し、日常生活に支障をきたします。
現在のところ、認知症には根本的な治療法がないため、予防が非常に重要です。
認知症を予防するためには、脳を活性化させることが必要です。
脳を活性化させる方法のひとつとして、ゲームをすることが効果的だということが、近年の研究で明らかになってきています。
ゲームは、リアルでトランプやカードゲームなどのリアルで遊ぶゲームや、スマートフォンやタブレットなどのデバイスで手軽に楽しめるものが多くあります。
では、どのようなゲームが認知症予防におすすめなのでしょうか。
認知症予防には「処理速度」や「注意力」、「反応速度」、「判断力」、「思考力」などの認知機能を鍛えることがおすすめです。
これらの認知機能は、脳の前方にある「前頭前野」という部位に関係しています。
前頭前野は、人間の高次脳機能を司る重要な部位であり、この部位が衰えると認知症の症状が現れます。
前頭前野を刺激するためには、「指を動かしながら考える」「目で物の動きを追いながら考える」といった作業が有効です。
そのため、スマホやタブレットで指先で操作しながら画面上の物体に対応するゲームは、認知症予防に最適です。
具体的には、以下のような種類のゲームがおすすめです。
画面上に現れる敵や障害物を素早く見つけて攻撃したり回避したりするゲームです。
反射神経や注意力、判断力を高めます。
格闘ゲームでは難しい技などは使う事が出来なくても、対戦ができるので、複数人でプレイしたり、勝つための戦術を考える事も出来ます。
並んだ色や形の異なる物体を組み合わせたり消したりするゲームです。
たとえばテトリスやオセロなどは簡単なルールで操作もしんぷるなのでお勧めです。
パズルゲームは思考力や記憶力、処理速度を高めます。
記憶力や集中力、処理速度を高めます。
例えば、トランプゲームなどは、実際にカードを引くという行為が指先の運動にもなりますし、テレビゲームの場合も、考えながらボタンを押すという動作が脳を刺激してくれるでしょう。
しりとりや、神経衰弱、なぞなぞやパズルなども記憶を呼び起こしながらコミュニケーションが取れます。
単語や文章を読んだり書いたり聞いたり話したりするゲームです。
言語能力や記憶力、思考力を高めます。
ことわざクイズや、都道府県を当てるゲーム、しりとりやなぞなぞ、漢字あてゲームなどもお勧めです。
また、英単語クイズ等は新しいものをおぼえることになり脳を刺激してくれるでしょう。
様々なゲームがありますが、テレビゲームも近年では認知症予防に良い影響を与えるのではないか?
という研究データもあります。
またテレビゲームも複数名とコミュニケーションを取りながら行う事が出来ますし、大きく体を動かすことが難しい高齢者にも少ない動作でゲームを楽しむ事が出来てお勧めです。
これらのゲームは、スマホやタブレットで無料でダウンロードできるものが多くあります。
ゲームをすることで、脳の活性化だけでなく、コミュニケーションの改善や、なかなか体を動かすことができない場合の気分のリフレッシュにもなります。
テレビゲームやスマホゲームの場合、夢中になりすぎてしまうと、逆に脳に負担をかけたり、睡眠不足や運動不足になったりする恐れがあります。
また、長時間の液晶画面の影響は、視力にも影響を与えますので注意が必要です。
そのため、ゲームは適度な時間と頻度で楽しむことが大切です。
認知症は、早期発見・早期対策が重要です。
ゲームは、認知症予防のための有効な手段のひとつです。
会話をしながらゲームをすることで、脳も刺激されますし、1人の時や、室内にいる時に気分転換になるでしょう。
ただし、長時間のゲームは負担が大聞く成増。
適度に楽しみながら、予防につなげていきましょう。